門下生、実家を建てる。目の前にずっと顕れる自宅

 こんなN・Tは、あと20当たり着くのが早ければ農作業に駆りだされていたかもしれないと戦く。正にやり遂げる前からにそこまで農作業が嫌いで大丈夫なのだろうかと、自身は呆れ半でN・Tを心配した。
 絶えず簡潔に、大方屋内を案内してもらうと私達は表面へ出た。
「あと一部分。これがファイナルです」
 扉を出て、N・Tに案内されたのは母屋の裏側に生じる掘っ立て小屋のような孤独した木のわが家だった。
「通年前に完成したばかりの裏側部屋らしい。工事にはプロの建築士も携わってくれたらしき」
「へー、一心にできてるじゃん」
 大層見ていると、外壁の板に打たれた釘の設置がところどころいびつだったが、それでも全く初心者たちが主体となって作ったとは思えない木造小屋の品質の良さに自身はハート打たれて、しばらくただ呆然とその場に立ち尽くしていた。
「コレなんか、古株の門下生がみずから作ったらしきぞ」
 N・Tが指差したのは依然輝きを失っていない庇だった。支柱と支柱の折が均等ではなかったが、それもまた、初心者が手掛けた品物とは思えない一品だった。